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点字民報 2022年2月号 通巻668号

2022年2月5日 更新

 目次と主な記事をお知らせします。

目次

自営業者が使える支援事業、21自治体で実施。4月から大阪市・堺市も
申請して貰おう! 「事業復活助成金」と「臨時特別給付金」
川上真弓さん 雇用の延長求め都労委に仲裁申し立て
府立大阪北視覚支援学校本科保健理療科募集停止の撤回を求めて
  尾方 剛(大阪)
日米地位協定と新型コロナ・オミクロン
  渡嘉敷 綏秀(沖縄)
鈴木洋さんのテノールコンサート大盛況
  片桐 陽子(新潟)
『福祉のなかま』から 生活保護訴訟 3つの地裁判決に同じ誤字があるのは?
奈良「いずみ」から 『絵本のへや』の子どもたち 平田すずの
眼の障害年金の基準変更③
総務局コーナー
 1 鉄道死傷事故ゼロの日
 2 外装工事カンパ
 3 さしあげます
 4 頒布会
全国と地域の主な予定

(目次、終わり)

主な記事

眼の障害年金の基準変更③

 1回目は「年金額が増える場合があるので手続きを」のお知らせ、2回目は「視力と視野の改正の概要」、最後の今回は具体的な等級の話です。

〔視力障害の認定基準〕

  認定基準が、「両眼の視力の和」から「良い方の眼の視力」による認定基準に変更されました。

 1級・・・①視力の良い方の眼の視力が0.03以下のもの ②視力の良い方の眼の視力が0.04かつ他眼の視力が手動弁以下のもの

 2級・・・①視力の良い方の眼の視力が0.07以下のもの ②視力の良い方の眼の視力が0.08かつ他眼の視力が手動弁以下のもの

 3級・・・視力の良い方の眼の視力が0.1以下のもの

 障害手当金・・・①視力の良い方の眼の視力が0.6以下のもの ②一眼の視力が0.1以下のもの

 なので、2級が1級になる人、3級が2級になる人が生まれます。

  2級が1級になる人 良い方の眼が0.03 他方の眼が 0.02 0.03の人

  3級が2級になる人 良い方の眼が0.05 他方の眼0.04 0.05の人

           良い方の眼が0.06 他方の眼が0.03 0.04 0.05 0.06の人

           良い方の眼が0.07 他方の眼が0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07の人

〔視野障害の認定基準〕

  視野とは、片眼で1点(指標)を注視した時に見える範囲で、自動視野計に基づく認定基準とゴールドマン型視野計に基づく認定基準があります。

 1 自動視野計に基づく認定基準

  1級・・・両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの

  2級・・・両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの

  3級・・・両眼開放視認点数が70点以下のもの

  障害手当金・・・①両眼開放視認点数が100点以下のもの ②両眼中心視野視認点数が40点以下のもの

 2 ゴールドマン型視野計に基づく認定基準

 ゴールドマン視野の指標(光)は面積と輝度(明るさ)によって分類され、幾つかの指標を用いて検査します。

  Ⅰ/4(いちのよんと読む)視標のⅠとは(4分の1平方ミリメートル)の面積、4とは(4段階の明るさうち最も明るいもの)、同じくⅠ/2(いちのにと読む)視標の2とは(4段階の明るさのうち2番目のもの)という意味です。

  1級・・・両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの

  2級・・・①両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの ②求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの(※ 改正前の基準の範囲を改正後もカバーできるよう存置した基準です。)

  3級・・・両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下のもの

  障害手当金・・・①Ⅰ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの ②両眼による視野が2分の1以上欠損したもの

 年金の等級に特級がないので、すでに1級の人が再認定に関心を示さないのは自然ですが、「眼の障害」の先輩として等級の数字を知っていれば人助けにつながります。

 説明は今回で最後です。

(東郷)

(この稿、終わり)

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