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点字民報 2021年1月号 通巻655号

2021年1月5日 更新

 目次と主な記事をお知らせします。

目次

19条裁判控訴審、東京・仙台高裁で勝訴
団結を固めて歩もう
 全視協代表理事 山城 完治
丑年を迎えて
 点民編集委員長 岡 真澄
丑の歩み
 高橋 良彰(福岡)
次世代にバトンをつなぐ一人として
 本田 東(埼玉)
11月29日の地下鉄盲人転落死について
 小日向 光夫(東京)
連載 推理小説の中に描かれている盲人像④ 乙一作『暗いところで待合せ』
 髙林 正夫(大阪)
総務局コーナー
 1 核兵器禁止点字署名
 2 外装工事カンパ
 3 頒布会 
全視協ハイライト 全視協と友好団体・関係裁判の主な予定
 全国の予定
 地域の予定

(目次、終わり)

主な記事

19条裁判控訴審、東京・仙台高裁で勝訴

 19条裁判控訴審は、東京高裁は12月8日、仙台高裁は14日に判決の言い渡しが有り、「憲法違反のあはき法19条を理由にあマ指師養成施設の非認定処分にしたのは違法」とする控訴人の主張を退けました。

【東京高裁控訴審判決】

 12月8日(火)16時から、判決が言い渡されました。第19民事部の北澤純一裁判長は、「本件控訴人(学校法人平成医療学園)の控訴を棄却する。」と主文を読み上げた後判決理由を読み上げました。

 裁判長は、控訴に至った経過、あはき法19条1項の立法目的の正当性と規制の合理性について述べた後、「あはき法19条1項はその目的の正当性、必要性及び合理性を失っているとの控訴人の主張は採用できないと判断しあはき法19条1項が憲法22条1項に違反するということはできないとした原判決を引用しました」と結びました。

 判決の後、裁判所の記者クラブで連絡会合同の記者会見と並行して、裁判所前で数十人が勝利集会を行いました。

 この裁判には、130人の傍聴希望者が訪れ、コロナ禍の制限により41人が入廷を許されました。全視協の希望者は71人でした。

【仙台高裁控訴審判決】

 12月14日(月)14時から、判決が言い渡されました。第2民事部の小林久起裁判長は冒頭、主文を読み上げた後、判決理由を21分間にわたり読み上げました。

 「控訴人(学校法人福寿会)は、福島県郡山市にあはき科夜間部、修学年限4年、入学定員30名総定員120名を平成28年4月1日に新設する認定申請を厚労大臣に行ったがあはき法19条1項により認定しない処分をしたため、控訴人は、行政事件訴訟法3条2項の処分の取り消しの訴えを提起しました。」「19条1項は、視覚障害者以外の者を対象とする養成施設を設置しようとする者の職業活動の自由を制約することになる。しかしこの制約は現に生業として行っている職業活動が禁止されて生計の糧を失うような制限を受けるわけではなく、新たな事業の展開や事業の拡大が制約されるというものに過ぎない。その意味では養成施設等を設置しようとする者の職業活動の制約は比較的小さいものである。」「控訴人の主張は、19条1項は憲法22条1項に違反するものではなく採用する事は出来ないと判断しました。」と結びました。

 判決の後、連絡会は報告集会を行い、17時過ぎ新幹線で帰省。依田さんは、郡山駅で下車する前、毎回遠方から参加してくれた関東の仲間に丁寧なお礼を言いました。

(19条裁判対策本部長、東郷進)

(この稿、終わり)

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