2020年6月15日 更新
東郷 進(東京)
感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくため、事業全般に広く使える給付金を支給します。
先月号で、新型コロナウイルスに関する支援策などを紹介したところ、全国の仲間から問合せの電話をいただきました。
先月号で紹介した12項目以外にも、政府の第2次補正予算の通過後、休業手当が支給されない労働者を失業状態と「みなし」失業手当を支給すること、家賃補助、学生支援策などが、国民の求めに応じて逐次盛り込まれていきます。引き続きこれらを紹介しますので、しばらくは、「点民」から目を離さないようにしてください。
自粛要請の対象になっていないあはき施術所にも最大100万円がもらえる政府の支援策、「持続化給付金」について紹介しました。
早速私は、5月10日の深夜にWebで申請したところ、20日にもう指定の口座に100万円が振り込みがありました。
私は、埼玉県川口市にある「カモミール治療院」の院長をしています。労働者は、埼玉県立盲学校教諭時代に最後の担任をした松本康寿さんと常見俊一さんの2人と、職場介助者の渋谷昌樹さんがいます。
私は、彼らの求めに応じて院長になりましたが、するのは彼らであり、出来ることがあればするよというのが私の関わりのスタンスです。
5月の連休中に予め3人に書けるところは書いて貰って、連休明けに私が仕上げることにしました。私がすることとは、①令和元年の確定申告書、②収入が50%以上減った4月の事業報告書、③身分証明、④銀行口座、の写しを画像ファイル(又はPDFファイル)にしてWebに添付して申請を完了させることでした。
①の確定申告の写しは今回取ってなかったので、税務署で確定申告の閲覧をしてそれを写真に撮り画像を添付することで済みました。
③の身分証明。私の場合はマイナンバーカードですが、身体障害者手帳も写真が入っているので可だと思います。
弱視の私でも、人の何倍も時間を要したとは思いますが、兎に角できました。できましたが貰うまでは正直心配でしたね。
先月号で、「書類に弱い視覚障害者」と書きましたが、「申請サポート会場」が全国に数百箇所用意されるということは、Webや書類に弱いのは視覚障害者だけではなかったということですね。
「申請サポート会場」のことは、藤野・村本さんが後で詳しく紹介していますし、経産省の「持続化給付金のお知らせ」を点字化・テキスト化して希望者にお送りするように準備しています。また、全視協に電話を下されば、対応できるようにしています。
「やってみようか」と思ってくれたら嬉しいですね。
これは東京の会員の例ですが、訪問マッサージ事業所が閉鎖され、社宅に住めなくなった人がいました。この場合、3ヶ月間の食事付きホテルを確保してくれて、この間に生活再建をすべく自立プログラムが始動しています。これも先月号で紹介した生活困窮者自立支援法による制度で、住宅確保支援金といいます。
都道府県市町村毎に独自の支援策が用意されています。カモミール治療院がある埼玉県川口市の場合、10万円を支給する「川口市小規模事業者等事業継続緊急支援金」があったので、これも申請しました。
持続化給付金の申請は、5月1日開始されました。Webによる申請が先行しましたが、漸次「申請サポート会場」が開設されています。これは5月末時点で、全国で465箇所開設されました。6月以降も順次会場が追加される他、「申請サポート会場」が設置されていない地域には、キャラバン隊を派遣して申請をサポートします。「申請サポート会場」は完全事前予約制です。
事前予約の方法 ①Web予約、②電話予約(自動)、③電話予約(オペレーター対応)の3種類です。
詳しい会場については、経済産業省ホームページ内
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shinsei-support.pdf
または、全視協事務所(03-6912-2541)にお問い合わせください。
申請書類など『持続化給付金』の詳細はこちらをご覧ください。
持続化給付金の対象かどうか迷われている人は、「持続化給付金申請のための事前相談専用窓口」が設置されていますので、ご相談ください。
(藤野・村本)
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