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新年の挨拶

2023年1月1日 更新

今年も元気に仲間と力合わせて

全視協 代表理事 山城完治

 あけましておめでとうございます。みなさんは2021年をどのように迎えたでしょうか。

 昨年は、世界中が新型コロナウイルス感染に揺れました。そんな中、中米のホンジュラスが50番目の批准国となり、今年1月22日に核兵器禁止条約(条約)が発効します。条約は、核兵器の使用とこれによる威嚇、生産、保有、実験、配備などを広く禁止するとともに、前文で、核兵器の完全廃絶こそが二度と使われないための唯一の方法であるとして、被害者支援・環境回復の規定を盛り込むなど、日本の被爆者の長年の要求も反映する画期的なものです。一方、条約に背を向けている日本政府の姿勢を変えることが求められており、全視協はいま、唯一の戦争被爆国である日本政府に同条約の批准・署名を求める点字署名に取り組んでいます。

 昨年12月、東京高等裁判所及び仙台高等裁判所は、地裁に引き続き、視覚障害者の職業的自立を保障するためのあはき法19条の規制を合憲とし、あんまマッサージ指圧師学校の新設を認めなかった国の処分を取り消すよう求めた平成医療学園グループの控訴を棄却する判決を下しました。16団体が力を合わせ、被告である国を支援した運動が反映しています。大阪での勝利判決とその後にとって今年は重要です。

 また今年は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)が施行して15年です。昨年4人の視覚障害者がホームから落ち電車にはねられ死亡しました。安全な歩行・移動を求める運動を具体的に展開しましょう。

 全視協事務所をここ駒込に移転して今年で10年です。大雨の被害と事務所の老朽化の対策として行なっている外装工事費用に当てるための、600万円のカンパをみなさんにお願いしており、12月20日現在248万余が寄せられています。心のこもったみなさんの支援に感謝しますとともに、目標を達成して、全視協財政に負担を及ぼすことのないようにしなければならないと考えています。カンパへの大きな支援をお願いいたします。

 さて、全視協の社員である奈良県視覚障害者の生活を守る会は、今年結成50年を、全視協女性部は40年を迎えます。ねぎらいと運動のさらなる発展へのエールを送ります。

 丑年の今年5月に全視協は結成54年となります。視覚障害者の平等な暮らしと社会参加を進める道を、「ぎゅう」と団結を固めて歩みましょう。

(この稿、終わり)