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点字民報 2022年4月号 通巻670号

2022年4月5日 更新

 目次と主な記事をお知らせします。

目次

新連載 見えない子らとともに1
 へびがいた!! へびの足はない!!
  江口美和子
「車両移送と移動保障」全視協初オンライン集会
  PCR検査で大助かり 宇仁菅一郎(兵庫)
  まだまだ多くの課題が 野島順子(神奈川)
志を共に歩き続けた人生の先輩、橋本宗明さん
  藤野高明(大阪)
みどりの窓口、業務委託など、JR東日本の駅員削減の実態
介護保険サービスと障害福祉サービス
  伊佐 勉(千葉)
19条裁判最高裁宛署名最終報告(2月4日提出迄)
総務局コーナー
 1 事務所外装工事カンパ
 2 点字署名
 3 旧優生保護法緊急FAX
 4 「点民」4月増刊
 5 事業復活支援金
 6 頒布会
全国と地域の主な予定

(目次、終わり)

主な記事

新連載 見えない子らとともに 1

 へびがいた!! へびの足はない!!

江口美和子

 初めまして。4月から連載で、盲学校の子どもたちとのエピソードを載せていきます。子どもたちとの心に残る出来事はきっと、書いても書いても終わらないことでしょう。

 自己紹介をします。私は新潟県の出身で、父は高田盲学校の国語の教員でした。小さい頃からお寺である我が家に、盲学校の生徒たちがよく家に来ていたので、一緒に育ってきた思いがあります。いつしか盲学校の教員になろうと思っていました。埼玉の盲学校に赴任して小学部を担当し、次は坂戸の聾学校に6年。また、盲学校の普通科で退職を迎え、次は埼玉大学をはじめとする大学で「視覚障害指導法」を担当していました。だから、ずっと視覚障害に関わって生きてきたのです。宜しくお願いいたします。

 盲学校には中庭があり、時々ヘビが出没していました。その頃、国語の教材に「アンリ・デュナン」が載っていました。その中に、川が蛇行しているという文章があり、「蛇行」がわからないのです。漢字は「ヘビ」と「いく・ぎょう」。漢字だと「ヘビ」が入っているから、ヘビがくねくねしながら動くことがわかるので、川の蛇行している様子がイメージできるのですが、そのことと結びつかないのです。

 そこで、私の出番です。校長が「江口先生、蛇がいましたよ。」と呼びに来たので、バケツ、軍手、タオルを持っていざ出陣です。校長室の窓の下の草むらにいたいた。太くて長いヘビがいたのです。しっかりと捕まえて、頭をタオルでぐるぐる巻きにしてバケツに入れて教室に戻ってきた私に「先生、ヘビはどこ、どこ!!」と子どもたち。「さあ、これからみんなでヘビに触るよ。」と言いながらも、本音は私も怖いのです。でも、それを悟られないように、ヘビを廊下に置いて、みんなで順番に触ることにしました。

 「ほらほら、クネクネしているよ。これが蛇行と言って、川が曲がりくねって流れている様子をヘビという漢字を使って表しているんだよ。しっかりとクネクネしているのを触るんだよ。」と言うと、子どもたちはこわごわ手を伸ばしヘビを一本指で触ります。「そうじゃないでしょ。触るのは一本指じゃないよね。しっかりと掴んで触ってよ。」と言うと、子どもたちは触りだしました。

 触り始めると子どもたちの好奇心に火がついたのか、今度は触りまくりヘビがかわいそうなくらいでした。「足がない。」「何で曲がりくねるのか。」「骨はあるよね。」「何か冷たい。」「しっとりしているよ。」「何でこんなに長いのだ!」(1mは超えていました)等、子どもたちが様々なことを言い出します。

 次にヘビのことを調べ出し、教室で飼うことになりました。卵を食べると知ると、近所のお店で卵を10個入ったパックを買ってきて、水槽の中に入れて「食べろ、食べろ」と言います。食べるはずがないのですがね。最後は、青大将は毒があることがわかり、担任は猛省するのでした。

(この稿、終わり)

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