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点字民報 2021年7月号 通巻661号

2021年7月7日 更新

 目次と主な記事をお知らせします。

目次

新型コロナワクチン接種しました
  岡崎要(和歌山) 橋田幸子(福岡)
  岡田清一(職域接種、埼玉) 小日向光夫(東京)
全視協新潟大会に変わる第12回(定時)社員総会終わる
改正障害者差別解消法が成立しました 田中章治(東京)
まちづくりは運動の原点 Zoomで学習会 古石広幸(大阪)
連載 愛すべきスペイン(3)スペインの友
   嵯峨野新次(東京)
総務局コーナー
 1 名簿変更は事務所へ
 2 核兵器禁止条約点字署名
 3 事務所外装工事カンパ
 4 頒布会
全視協ハイライト(7月・8月)全視協と友好団体・関係裁判の主な予定

(目次、終わり)

主な記事

まちづくりは運動の原点 Zoomで学習会

古石広幸(大阪)

 6月20日10時からZoomと電話を使って、山城完治全視協代表理事を講師にまちづくり学習会を行ないました。

 まず山城さんから約1時間、東視協の具体的取り組みを含めながら次のようなお話がありました。

 ①今回事業者間の連係(乗継)、教育・啓発などの改正はあったものの、バリアフリー法は施設・設備の整備の規定が中心で、職員などによるソフト面での整備は念頭にない。

 ②可動柵の設置などについてはガイドラインに盛り込んでおらず、「駅ホームにおける安全性向上のための検討会中間とりまとめ」があるだけ。

 ③毎年名前入りの要求を集め、その場所と管理者を調べ、要望書を出し交渉する。担当者とともに現地を歩くことも大切。

 ④交渉に応じない場合や要求が進まないときは、議員に協力をお願いしたり、マスコミへの働きかけが有効。

 後半は、参加者から出された質問や意見に対して山城さんからコメントしていただく形で進みました。次は、その主な内容です。

  →以下は山城さんのコメントです。

 ①聞きやすくするために音響信号機の音源の位置を低くしてほしい。

  →高さを変えるか音量を大きくするか検討する必要があるのではないか。

 ②点字ブロックの敷設を口頭で要望したが反応が悪かった。

  →紙で出さないと伝わりにくい。

 ③昨年大阪府全体で音響信号機の新設が6ヶ所しかなかった。要求はなかなか実現しない。

  →請願・陳情を出して予算を増やすことが必要、要望があれば警察も予算増額の根拠になる。

 ④歩車道の2㎝段差について大阪市は従来通り。国は、段の部分を傾斜にする方式に変えるようだが全国的な状況は?

  →調査していないので分からない。

 ⑤安いと言われている昇降式でもいいから可動柵を増してほしい。

  →上下のものには危険性があるのでは。また必ずしも安いと言う訳ではないと聞いている。

 ※筆者注:音楽館開発・日本信号製造の「軽量バー式ホームドア」とその改良型は、上下ではなく軽く、基礎工事不要のため安価と言われている。JR九州筑肥線に既に導入、京浜急行にも設置予定。

 ⑥→上野裁判に勝ち点字ブロックは増えたが転落事故は減らない中、91年に初めて設置された可動柵を見たとき本当に感動した。さらに可動柵には、転落防止だけでなく車両位置が分かると言う重要な意味もある。可動柵設置推進は、研究者・製造者・施工者など多くの関係者の仕事が拡がり、公共事業を増やす効果もある。

 ⑦→重点整備地区が設定されている所ではその推進委員に入れるよう積極的に働きかけていく必要がある。

 今回の学習会には、28名の方に参加していただけました。その中には、なかなか会活動に出にくい人もおられます。もちろん一堂に会した集まりは捨て難いところですが、高齢化が進み外出の困難さも増す中、コロナ収束後もZoom会議が欠かせなくなる気がします。

 今回の資料も活用しながら大阪でのまちづくりが進むよう頑張りたいと思います。

(この稿、終わり)

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